一般の方から「整形外科って何を診てくれるのだろう？」という問いかけを良く受けます。
一言で表すと運動器の外傷（怪我；擦り傷、切り傷、打ち身(打撲)、関節を捻った(捻挫)、骨折など）や疾患（首痛、肩こり、腰痛、関節痛、できもの(腫瘍)、手足のしびれなどを引き起こす病態などで変形性関節症、関節リウマチ、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨・軟部腫瘍など）多疾患があり枚挙にいとまがありません。
運動器というのは骨・軟骨・関節・筋肉・靭帯・神経などです。

体の部位としては脊椎（頸椎(首)、胸椎(背骨)、腰椎(腰)）・脊髄（背骨の中を通る中枢神経で上肢・下肢・体幹などの知覚・運動神経等）、骨盤、上肢（肩、上腕、肘、前腕、手関節、手、指）、下肢（股、大腿、膝、下腿、足関節、足、足指）など、首から足の指までのほぼ全身にわたり、対象年齢も新生児～超高齢者までの全年齢層であり、男女を問わず非常に守備範囲の広い診療科です。

また、「整形外科と接骨院とはどう違うの？」ということをよく耳にします。整形外科は医師国家試験に合格した医師が前述した運動器の外傷・疾患などの診察所見、血液検査所見、画像所見（レントゲン・超音波・CT・MRIなど）より、病態を把握し投薬・注射・リハビリテーション・装具療法・手術などの治療をいたします。

接骨院（整骨院）は国家試験に合格した柔道整復師が捻挫や打撲に対して冷罨法、温罨法、マッサージ、物理療法などの施術（治療ではありません）を行うもので、柔道整復師は医師ではなくあん摩・マッサージ・鍼灸師などと同じ医療類似行為の資格であり、外傷（打撲・捻挫・脱臼・骨折など）の急性期に対する応急処置が業務範囲です。

慢性的な関節痛を起こす変形性関節症やいわゆる五十肩などを取り扱うことはできず、慢性疾患に対しての健康保険診療は違法となります、またカイロプラクティックなどは現在の日本では無資格ですのでお気を付け下さい。

何かお身体について不安に思われることがありましたら、いつでもご相談いただければ幸いです。