安全なインプラント治療のために
当院では安全にインプラント治療を行うために、様々な取り組みをしています。
1.歯科用CTを導入しています。
インプラントは顎の骨の中に人工の歯根を埋める治療です。簡単にいうと顎の骨がない箇所にはインプラントを埋めることはできません。また顎の骨には無数の神経があり、万が一神経を傷つけてしまうと麻痺が残る場合もあります。従って、骨の状態や神経の位置を調べる術前の検査が大変重要になっています。
顎の骨の量や骨の幅(厚み)、神経の位置は患者さまによって異なりますが、通常のレントゲン画像ではどれも一枚の平面の画像になってしまい、診断のばらつきが出てきてしまいます。
このように歯科治療ではインプラントの術前診断はもとより、患者さまにとっても事前に病気の詳細が分かることや、インプラント治療における目に見えない箇所の状態が細かく把握できることによって、より正確で安全な治療が受けられるように心がけています。
2.インプラントを駄目にしてしまう一番の理由である「インプラント周囲炎」予防を大切に考えています。
インプラント周囲炎は、歯周病と同じような状態になるのが特徴です。初期段階ではほとんど自覚症状がなく、
①インプラント周囲の歯ぐきが腫れる
②出血する
③膿がでる
などから始まります。インプラント周囲炎が進行してくると、インプラント周囲の骨が溶けて、インプラントが揺れ始めます。状態によっては痛みもでてきます。
近年、高額なインプラント治療後に生じるインプラント周囲炎が社会問題として提起されています。トラブルをかかえている3割以上の方がこの病気にかかっており、様々なトラブルの中でも一番の原因になっています。
インプラント周囲炎は、天然歯の歯周病に相当し、原因も歯周病と同じバイオフィルム(ばい菌)です。歯を失う原因の多くが歯周病ですが、インプラントにも歯周病と同じことが起こります。それがインプラント周囲炎です。
日本では、歯周病を放置したまま、インプラント治療をしてしまう傾向がみられますが、歯周病を放置したままではインプラントに影響を及ぼさないはずがありません。インプラント周囲炎の治療と予防を行うには、正しい歯周病学を学んだ歯科衛生士によるメンテナンスが必須となります。
インプラント周囲炎に触れているホームページは非常に少ないようです。従って、「インプラントは一生ものだ」と思われている方もおられるかもしれませんが、それは誤解です。長持ちさせるためには、ご自身の歯と同様、あるいはそれ以上に適切な診断・維持管理が必要です。
3.インプラントを長持ちさせるために効果的な方法を提案しています。
ご自身の歯が歯周病になったのは、その歯に歯周病が進行しやすい要因があったからに他なりません。そこに何の工夫もなくインプラントを植えたとしても、同じ末路をたどる可能性が高くなります。従って、当院ではインプラントを行う前に、インプラントが長持ちしやすくなるような環境を整える検査や処置をご提案しています。
4.メンテナンスに力をいれています。
当院のインプラント治療の特徴は、長期的に定期検診を受け続けることを前提としている患者さまを対象としていることです。この前提のもと、専門知識を持った歯科衛生士による定期的な治療と予防を行っています。
それにも関らず、残念ながら歯を失ってしまった場合にインプラント治療が行われます。従って、インプラント治療後もそれ以前と同様にメンテナンスを受けていただくことを前提としています。ですから当院は自信を持ってインプラント10年保証しています。
当院の院内感染対策
1、高圧蒸気滅菌器による器具の消毒以外にも、熱を加えられない器具を消毒できるガス滅菌器を用いて、診療に使うさまざまな器具の消毒を行なっています。
DENTCLAVE 500M
一般治療器具は、高圧滅菌器を使用し、肝炎ウイルス・HIVウイルスなどの全ての菌を滅菌します。
HOLL HOPE DENTAL ASK-30
熱を加えられない器具の滅菌に使用します。ホルムアルデヒドは微生物を死滅させます。脂溶性で、蛋白質を凝固させる作用があるので、強力な殺菌作用を呈し、消毒防腐の目的に使用されます。
2、器具の使い回しをしません。患者さまお一人ごとに使用する器具を滅菌し、滅菌パックにいれて使用しています。
当院の無痛治療への取り組み
歯医者さんは「痛い・怖い」などのイメージがある方もいらっしゃると思います。当院では表面麻酔や低周波治療器などを用いできる限り痛みや不安のない治療に努めております。
表面麻酔
注射器の針を刺す前に行う麻酔です。チクッという痛みが軽減されます。ジェルタイプやシールタイプがあります。
針のない注射器
シリジェットは、高圧力のジェット噴流で麻酔薬を浸透させる「針がない注射器」です。注射器特有の刺す時の痛みや恐怖心を取り除く事が出来ます。注射器の針を見ただけで痛みが倍増してしまうという方に最適です。一瞬圧迫感はありますが、チクッとするようなあの注射独特の痛みは全くありません。痛みが無いだけでなく少量の麻酔液でスピーディーに効果があらわれるため小児や持病を持つ患者さんにも安心です。
低周波治療器
外科治療(インプラント等)の術後の痛みを軽減させる効果があります。またインプラントにおいては骨の結合を促進する効果もありますのでインプラント治療期間を短くすることができます。